【2023年度 卒業生からのご挨拶】
小池 薫
大学院入学から2年間、本分野でお世話になりました。入学時、研究室の皆様が暖かく迎え入れて下さり安堵したことを今も鮮明に覚えています。
私はモデルマウスを用いた新規治療薬の確立に関する研究に携わらせて頂きました。様々な部分で難しさを感じ悩むこともありましたが、先生方やメンバーと議論し実験を行う日々は楽しく充実したものでした。研究会での発表や論文執筆のお手伝いをさせて頂く事こともできました。微力ながらも研究の発展に尽力できたこと大変うれしく思います。手厚く御指導くださった先生方、同期や後輩の皆様のおかげで大学院生活はとても実りの多い2年間でした。本分野で研究に携わることができて本当に良かったです。ありがとうございました。皆様の更なるご活躍をお祈り申し上げます。
洲﨑 瑛莉
卒業研究より約2年半にわたりこちらの血液・生体システム解析学分野でお世話になりました。慢性活動性EBウイルス病の発症機序の解明や新規治療薬の開発をテーマに研究を行い、充実した大学院生活を送ることができました。シングルセル解析という新しい技術を用いた研究に戸惑い悩むこともありましたが、この2年半は私にとって実りの多いものとなりました。微力ながらも研究の発展に尽力できていれば幸いです。手厚く御指導くださった先生方、そして支えてくださった後輩の皆様に感謝申し上げます。このかけがえのない2年半の経験を活かし、新社会人として精進していきたいと思います。末筆ではございますが、皆様の益々のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
南川 愛莉
学部四年生の卒業研究時代から約二年半の期間、当研究室にてCAEBVの研究に携わりました。 私が試みていたiPS細胞を用いたCAEBVに関する研究は、最初はなかなか軌道に乗れず焦りを感じることもありましたが、先生をはじめ研究室メンバーの支えのおかげで非常に充実した研究生活を送ることが出来ました。自分の研究がCAEBVの病態解明の一端を少しでも担えていたら幸いです。また、この大学院生活では沢山の事を学びました。特に在籍中に経験した学会での発表や企業の方とのディスカッションにより、自分の成果や意見を人に正確に伝える、というこの先欠かせないスキルを身につけることが出来た気がします。 研究室の皆様には改めてお世話になった感謝を申し上げます。重ねて、皆様の益々の発展とご活躍を心よりお祈りします。
【第22回 日本再生医療学会学術集会レポート】
こんにちは。修士一年生の南川愛莉です。
私は主にiPS細胞を用いた研究を行っています。先日、京都で行われた日本再生医療学会総会にて研究発表をして参りました。今日はその参加報告をさせていただきます(写真はこちら)。
一日目は生憎の雨で、来る途中で靴に浸水してしまい気分が下がったことを覚えています。私にとって初めての学会参加でしたが緊張はしていませんでした。発表の準備段階で練習を重ね、質問にスムーズに答えられるようかなり下調べを行ったおかげで、不安がだいぶ取り除かれたような気がします。想像よりも大きな会場での発表でしたが、自分の研究内容をしっかり伝えることが出来ました。質疑応答では、自分では気が付かなかった課題点を発見できました。研究結果により説得力を持たせるためにも、指摘された部分に関しては更なる研究が必要であると感じました。今回の発表は、今後の研究ビジョンを決めるうえでとても有意義な経験になったと思います。
一日目の夜には、世界遺産である二条城に行きました。ちょうど桜がきれいな時期でしたが、それがライトアップにより幻想的に演出されていました。昼間降っていた雨も止み、発表で疲れた身体を癒してくれた気がします。
二日目は他の方の発表を聴いて回りました。なかでも京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥先生の講演を生で受講することが出来て嬉しかったです。先生は研究を行う大学とそれを応用する企業との連携が日本のこれからの課題であると挙げ、日本全体で再生医療の研究を盛り上げていきたいと語っていました。iPS細胞応用の可能性や難しさを学び、より一層研究を頑張っていきたいと思えました。
以上二日間の日程で私の学会参加は終了しました。普段学校で研究しているだけでは得られない、沢山の学びを得ることが出来ました。このような貴重な機会を頂けたこと、非常に嬉しく思っております。この経験を今後の研究活動の糧にして精進していきたいです。
【2023年度 新入生からのご挨拶】
福田 笑夏
初めまして。この度、血液・生体システム解析学分野の修士課程に進学いたしました、福田笑夏と申します。簡単にではございますがご挨拶をさせていただきます。
私は本大学の入学を機に上京してまいりました。日々の勉強は想像よりもずっと大変なもので、学生生活の大半を学業に割いたように感じています。一般的な大学生のイメージとはかけ離れたような大学生活ではありましたが、その分自分を大きく成長させてくれた4年間でした。
こちらの研究室には卒業研究から引き続き所属いたします。卒業研究は、すでにご卒業された先輩の研究を引き継ぎましたので、無知の状態から自分で考えなければならず、先生方や先輩方にその都度ご指導をいただきながら手探りで始まりました。しかし、自分で論文を読んで情報収集をし、それを参考に研究の進め方を検討していく過程や、よりよい結果を求めるために試行錯誤することは、苦しくもやりがいを見出すことができました。学部生の段階で本格的な研究に携わり、このような経験を積むことができたことは非常に貴重であったと感じます。修士課程に進んだ今、血液疾患の研究に携わることを志した初心を思い出し、実際に最先端の研究ができる環境に身を置くことに、改めて身の引き締まる思いです。CAEBVDの発症機序を解明する一助となれますよう、2年間精進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
【2022年度 卒業生からのご挨拶】
齊藤 美緑
この春、無事に大学院修士課程を修了いたしました齊藤美緑です。
卒業研究時からの約2年半にわたり、こちらの先端血液検査学分野でお世話になりました。慢性活動性EBウイルス病の発症機序解明や有効な治療薬開発のために研究に励んだ日々は、私にとって大変充実したものでした。ありがたいことに、学会発表や論文執筆も経験することができました。微力ながらも研究の発展に尽力できていれば幸いです。手厚く御指導くださった先生方、そして支えてくださった後輩の皆様に感謝申し上げます。
現在は臨床試験をサポートする医療系企業で働いております。この研究活動で培ったかけがえのない経験を活かし、少しでも早く、少しでも多くの患者さまに還元できるよう、努めて参りたいと思います。末筆ではございますが、皆様のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
【2022年度 新入生からのご挨拶】
小池 薫
はじめまして、小池薫と申します。簡単ではありますが自己紹介をさせていただきたく思います。
私はこの3月に北里大学医療検査学科を卒業しました。北里では、知識を深めるだけでなく、医療を志す者として、研究者の卵としての在り方を教えていただきました。支え合える友人や尊敬する恩師にも恵まれ、人として大きく成長した実り多い4年間となりました。
北里での学びを糧に、この春からは先端血液検査学分野で研究活動に携わらせていただきます。以前より興味のあったCAEBVの研究に関われるのがうれしいと同時に、身の引き締まる思いです。
まだまだ知らないことだらけですが、先生方や研究室の皆さんのお力を借りながら、CAEBVの解明に向けて自分のできることを精一杯頑張りたいと思います。これからどうぞよろしくお願いします。
洲﨑 瑛莉
この度、東京医科歯科大学の修士課程に進学しました。学部では3年次からCOVID-19の感染拡大により、様々なことが制限された学生生活となりました。しかし、制限された中でも臨床検査分野に関する知識を深め、国家試験も合格することができ、充実した素晴らしい4年間を過ごすことができたと思います。卒業研究では、先生方や大学院生の先輩方に優しく指導していただき、本分野について学びを深めることができました。
修士課程に進学し、本格的に最先端の研究に携われることを嬉しく思います。CAEBVの解明に貢献できますよう努めて参りますので、2年間どうぞよろしくお願いいたします。
南川 愛莉
皆さま初めまして。この度、この先端血液検査学分野の一員となりました南川愛莉と申します。簡単に自己紹介をいたします。
私は学部4年間を東京医科歯科大学で過ごしました。本学では講義だけでなく、臨地実習や他学科の生徒を交えたディスカッションの機会も設けられており、臨床検査技師を目指すうえで非常に有意義な学部生活を送ることができました。そして3年生の後半になり、卒業研究を行う研究室を決める機会がありました。私は先端血液検査学分野の、“未だ解明されていないCAEBVの発症機序を明らかにする”という力強い目標を聞いて、自分もその一端を担う存在になりたい、と思いこの研究室を選びました。修士課程に入学した今、いよいよ本格的に研究に携わります。先日お世話になった先輩方から引き継ぎを受け、研究への想いや責任を改めて感じました。2年間精いっぱい頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします。
【2021年度 卒業生からのご挨拶】
修士課程 修了: 熊木 優喜 さん
この春、無事に大学院を修了いたしました。修士課程の2年間では卒業研究のテーマから一転、iPS細胞を扱う研究テーマに携わりました。慢性活動性EBウイルス感染症の病態解明を目標に実験を重ね、得られた成果は目標へのほんのわずかな一歩でしかありませんが、この2年間は私にとって実りの多いものとなりました。前例のない研究に戸惑い悩むこともたくさんありましたが、最後までやり遂げることができたと感じています。先生方には研究の見通しから実験の細かいところ、さらには学生生活の面でたくさん支えて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。また、ころな渦で人と関わる機会が減った中、共に切磋琢磨した研究室の同期の存在はとても大きく、頼もしいものでした。そんな同期と明るく愉快な後輩たちのお陰で、充実した学生生活を送ることが出来ました。卒業研究から約2年半、支えてくださった皆様には大変お世話になりました。皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
修士課程 修了: 三村 彩香 さん
在学時は慢性活動性EBウイルス感染症の発症機序の解明と新規治療法の開発をテーマに卒業研究の頃から2年半研究を行い、充実した大学院生活を送ることができました。支えてくださった先生方、後輩たちに感謝申し上げます。現在は愛知県にある日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院で臨床検査技師として勤務しています。病院では血液ではなく生化部門で働いていますが、所属先の勉強会では論文の抄読会があったり、学会発表・論文執筆の機会があったりと、大学院で経験したことを活かせる場面が多く嬉しく思っています。在学生の皆さん、是非研究に打ち込み学会発表など多くのことにチャレンジしてみてください。皆様の更なるご活躍をお祈り申し上げます。
修士課程 修了: 山口 誠人 さん
この度、医歯学総合研究科修士課程を修了しました山口です。学部4年生の卒業研究から3年間に渡りお世話になりました。研究に携わらせていただいて痛感したことは、研究の道は前途多難であり継続には強い意思の維持が必要であるということです。研究過程で精神面の成長が得られたと感じておりますが、そうした経緯には先生方や先輩方、同期、後輩の皆様のご助力が必要不可欠でした。この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。育てていただいた研究室の名に恥じないよう、社会人として精進して参ります。皆様の益々の発展ご活躍をお祈り申し上げます。
【2021年度 新入生からのご挨拶】
卒業研究から引き続き、本分野で研究に携わることになりました。
皆様にご挨拶を兼ねて自己紹介をさせていただきたいと思います。
大学入学を機に生まれ育った福島から都会へ出て、学部では友人と相談しながら疑問点を解決したり、大学院生の先輩方、先生方に優しく教えていただいたり、アットホームな環境で臨床検査分野についての学びを深めてきました。4年次ではCovid-19への懸念から研究室での活動や病院実習に制限はありましたが、医療従事者としての心構えを持つための充実した1年を過ごすことができ、社会において医療や研究が重要な役割を担っていることを改めて強く感じました。
まだ解明されていないことの多いCAEBVに関する最先端な研究活動に本格的に携わることを大変心待ちにしておりました。CAEBVの解明に繋がる有意義な研究活動となりますよう2年間努めて参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。
【2020年度 卒業生からのご挨拶】
博士課程 修了: 橋本 志歩 さん
私は社会人として大学院へ入学しました。大学4年生の頃、このままでいいのかと進路を決めかね、迷った末に実験助手をしながら色んな可能性を模索したのですが、最終的には病院で働いた後、現在は医療系企業で技術職として働いています。学会での発表や論文を作成する機会が増えてきた時、やっと大学院への進学を決意したのです。遠回りをしているように思えますが、実験の様々なテクニックを学び、病院で血算凝固系検査や採血をする中で患者さんと触れ、現在の職場でHLAと輸血や造血幹細胞移植に関する知識を得、その期間に経験した全てが繋がって大学院での研究のテーマとなりました。また、大学院では、自分の専門とは異なる分野の発表を聞くことができ、広い視野を持つきっかけにもなりました。ある年齢に達すると、大学院へ進学するには遅いのではと思いがちですが、私にとっては今がそのタイミングで、充実した時間を過ごすことができました。
修士課程 修了: 呉 詩星 さん
この度、医歯学総合研究科修士課程を修了することになりました呉です。卒業研究より
2年半にわたりこちらの先端血液検査学分野にお世話になりました。現血液疾患治療開発学分野教授の新井先生には大きな展望をもった研究に携わらせていただくことができたとともに、研究者としての心構えを教えていただき、慢性活動性感染症患者さんと向き合う姿勢を見て学びました。同分野プロジェクト助教の吉森先生とはこの2年半同じ部屋で過ごし、実験の細かい部分も含めた手厚いご指導から、スライドのデザインの相談や試薬がどこにあるか、他の先生にどのように相談したら良いかなど、実に多方面にわたってお世話になりました。先端血液検査学分野准教授の西尾先生には修士課程からのご指導でこそありましたが、初めから終わりまで親身に相談に乗ってくださりサポートをし続けてくださいました。冷静で逞しい同級生、明るくついてきてくれた後輩にも恵まれ、無事修了の日を迎えられたことは喜びです。皆々様には感謝申し上げます。
修士課程 修了: 立石 萌さん
時がたつのも早いもので、この春、無事大学院を修了することとなりました。学部4年生から大学院修士2年生までの3年間、先端血液検査学分野に所属し、研究を続けてきました。当たり前のように、同じ研究室に毎日通っていた日常が4月からなくなってしまうことに少し寂しさを感じつつ、新しく社会に旅立つことを楽しみにしている自分がいます。思えば3年前、好きな声優さんがかかった病気、ということで慢性活動性ウイルス感染症(CAEBV)という病気に興味を持ち、その後CAEBVを研究していた新井先生が私のいる保健衛生学科に赴任され、運命のようなものを感じ、研究室の所属を志願しました。自分が所属している間に、病気を解明できるほど、研究は簡単ではありませんでしたが、それでも、少しでも研究の力になれていたら嬉しいです。先生方には時に優しく、時に厳しく、私の研究に対してきちんと向き合って指導して下さり、大変感謝しております。このかけがえのない3年間の経験を活かし、新社会人として精進していきたいと思います。支えて下さった先生方と後輩には大変お世話になりました。皆様の益々の発展ご活躍をお祈り申し上げます。
【2020年度 新入生からのご挨拶】
【第14回 日本臨床検査学教育学会学術集会レポート】
先端血液検査学分野で卒業研究をしています、学部4年生の熊木優喜です。 8月21日(水)から8月23日(金)の3日間、熊本保健科学大学で開催されました第14回日本臨床検査学教育学会学術大会に参加しましたので、そのご報告をさせて頂きます。
私にとって学会での発表は今回が初めてであり、私は発表前日の夜から少し緊張していました。予想外の緊張に次の日は早起きをして発表の練習をしようと思ったのですが、予定していた時刻よりも1時間遅く起きてしまった時の絶望感は忘れられません。自分の発表が行われるセッションが始まると前日からの緊張はピークに達しましたが、不思議なことに自分の順番がやってくる頃にはその緊張も和らぎました。繰り返し行った練習の甲斐あってか、無事に発表を終えた時はホッとした気持ちになりました。
学会では他大学の学生の発表を聞く機会がたくさんありました。他の学生との発表スライドの構成や話し方、質疑応答での対応の仕方の違いから、自分に足りない部分を探すことができ、勉強になったことがたくさんありました。また短い発表時間の中で専門的な内容を理解することの難しさを実感し、自身の知識の狭さを痛感するとともに相手に分かりやすく物事を伝える難しさも学びました。
学会本番までの準備期間においても私は多くの事を学びました。抄録の書き方、スライドの構成やデザインなど当たり前のことすら分からない状態だった私にとって、それらを知ることも学びの一つでした。また本番ではどんな質問にも対応できるように、論文や文献をたくさん読んで対策した事で自身の研究に対する理解が以前より深まったと感じています。
発表までの期間、私は先生方から様々なことを教わり、ご指導頂きました。そして嬉しいことに発表したセクションにおいて優秀発表賞を頂くことができました。正直今になっても実感が湧きませんが、この賞を頂いたことは私の自信へつながったと思います。学会を通して私は自身の研究に関する知識や理解を深めたと同時に、プレゼンテーションスキルを養うことができました。このような貴重な機会を与えてくださり、最後まで熱心にご指導頂いた先生方に深く感謝しています。この経験をもとに、今後も研究活動に一生懸命取り組んでいきたいと思います。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.6(最終回)
紅葉した葉も散り始め、ドイツの長く寒い冬が徐々に近づいてきています。
寒さの苦手な私には早起きが辛い季節となってまいりましたが、
この時期は空気が澄んでいて夕焼けがとても綺麗です。
さて、私たちの研究チームは週に一度、研究室ミーティングを行っています。
ミーティングではその時々の担当者が自分の研究の進捗具合を発表したり、
他者の論文を紹介したりします。発表の順番はメンバーの中でローテーションで
回ってくるのですが、今月は私の番があり、担当は論文の紹介でした。
そこで現在の自分の研究と関連があり、尚且つ今後の研究に役立てられるような論文を選んで発表しました。他者の研究結果を紹介するというのはなかなか難しく、
質問に答えるためにも関連した別の論文を読んだり、やったことのない実験方法についても返答できるように勉強する必要がありますが、新しい知識を得ることができますし、自分では思いつかなかったような疑問をなげかけられることで新たな視点から研究を見つめることができ、大変勉強になりました。
留学期間も残すところ一月となり、研究はもちろん、帰国のための事務手続きを進めています。初めてドイツに来た際、ビザを取得するためにものすごく苦労し時間もかかったことを今でもよく覚えています。ビザを取得する際に日本にいる間に契約した保険は適さないと言われたため、ドイツに来てから別の保険に入りなおす必要がありました。
しかしその保険に加入するためにはドイツでの学籍登録やドイツの銀行口座が必要と言われたので、口座を開設するために銀行に
行ったらビザが必要だと言われ、Rathaus(何度も通った市役所(写真2枚目の建物))、銀行、大学をたらい回しにされたのも
今ではいい思い出です。
今回帰国に向けて保険などの解約手続きを進めていく中で、当時は今と比べて言葉も覚束なかったので、私の言語力も少しは進歩したなと感じると共に、
市役所の仕組みなどもわかってきたのもあって、今のところ順調に帰国準備を進めることができています。
初めての留学で苦労も多々ありましたが、今後の人生においてプラスになる
貴重な経験ができたと思います。それも全てドイツの研究室のメンバーを始め、日本の先生方のフォローのおかげです。本当に感謝しています。
【短期海外研修レポート in 台湾】
学部4年の呉詩星が台湾での短期海外研修レポートをお送りいたします。
私は8月21日から30日の10日間にかけて、台湾の台北医学大学にて短期研修を行いました。
この研修は医科歯科大の保健衛生学科が長期休暇中に提供している短期海外研修の一つで、各国の医療事情を視察したり、
受け入れ先の学校で現地の学生と交流をしたりします。台湾でのプログラムは今年から新たに始まったものです。
私は台湾には行ったことがなかったのと、保健衛生学科にとって初めてのプログラムであったという「二つの初めて」に
ワクワクしながら渡航しました。
いざ着いてみますと、台湾は医療が発達しており、病院は日本の大病院と変わらないような設備が整っていました。研修初日は台北医学大学の紹介、並びに大学院生4名による研究内容紹介がありました。
2日目の午前は、食品の安全性を検査するセンターの見学と、5名の教授、副教授による研究内容の紹介がありました。午後はGOSCE(ゴスキー)という臨床スキルトレーニングセンターや幹細胞センター、生殖医学センターを見学させていただきました。
3日目は附属病院患者の検体を保存するバイオバンク、高度な分析が可能な装置を多数保有しているコアファシリティーセンター、附属病院検査部、健診センターを見学しました。
特に印象的だったのは、大学の研究施設は医科歯科より立派で、コアファシリティーセンターでは機械の使い方を知らない学生にも施設のスタッフが一から使い方を教えているという点です。
土日をはさみ、週明けからは3日間はCRISPR/Cas9という狙った遺伝子を編集することができる技術を主に使用している研究室にて、その技術を学びました。たった3日間という短い期間では、自らデザインした塩基配列をもったDNAを作ることは間に合わないのと、
私がCRISPRについて初心者であったため、この3日間はその技術の原理とどのように狙いたい遺伝子を探し注文するかを学ぶに
留まりましたが、分子生物学的知識を多く学ぶことができました。また、残念ながら台北医学大学では、私が日本で行なっている
EBウイルスに関する研究を行なっている人はいないそうです。
お世話になった台北医学大学は私立の医療系単科大学です。
驚くべきことに台湾では私立の医療系大学であっても授業料は年間30万円、
国公立なら年間15万円という破格の学費で大学に通えるのだそうです。
政府が教育に多くの予算を回していると聞きました。台湾は私立の大学ですら
日本の国立大学より学費がずっと安いことに衝撃を受けました。
その代わりに国家試験はとても難しく問題数も多いのです。
台湾は日本と同じように臨床検査技師という国家資格があります。
日本の国家試験の合格率は80%ほどですが、台湾ではなんと20%!!
台北医学大学は優秀な学校なので合格率はさらに高いのですが、それでも50%です。私の台湾の友達は「親にはアルバイトを禁止されている。アルバイトすると勉強がおろそかになると思われているから」と言っていました。
温かく迎えてくださった先生方、毎日学内外を案内してくれた台湾の学生は忘れられません。先生方はフランクで話しやすく、どんな質問にでも答えてくれ活発な会話ができました。
学生たちはパワフルかつ賑やかで、医科歯科生が泊まっていた寮の部屋に遊びに来てくれることもありました。一緒に美味しいものを食べたり、お互いの国のトランプゲームを紹介しあったりして、学業以外でも大いに盛り上がり、とても仲良くなることができました。
9月の下旬には今回関わった学生たちが本学を訪問するので非常に楽しみです。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.5
暑さのピークも過ぎ、半袖では肌寒く感じる季節がやってきたドイツですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
前回のレポートで報告させていただいた、酸化ストレスにさらした細胞におけるRNase inhibitor (RI)のタンパク質発現の結果が出たので報告させていただきます。以前使用した低酸素培養機では酸化ストレスにさらされた細胞における血管内皮細胞増殖因子(VEGF) の
タンパク質発現には変化が見られず、別の培養機を用いてサンプルを作成し直しました。
その新しいサンプルを使用して再度VEGFのタンパク質発現をウエスタンブロッティングで確認したところ、
酸化ストレスにさらされた細胞とそうでない細胞との間でVEGF発現に有意な差が見られ、このことからようやく求めている
低酸素濃度を作り出すことができたと確認でき、この新しいサンプルが使用できることが証明されました。
このサンプルを用いてRIのタンパク質発現を調べたところ、酸化ストレスによって発現に差が見られ、ようやく予想通りの結果を得ることができました。長い時間がかかってしまいましたが、ようやくここまでくることができてとても満足しています。
この瞬間があるから研究活動はやりがいがあり面白いと思いました。
夏季休暇を利用して大学の同期である小柳明日香さん(写真左)がドイツに遊びに来てくれました。彼女とは学部の1年生の頃からの友人であり、今でも連絡を取って仲良くさせてもらっています。実際に会うのは久々でしたが、変わりなく元気な様子を見て、友人との楽しい時間を過ごすことができました。
今回は一緒にミュンヘンを中心に、ドイツの代表的な観光地であるノイシュヴァンシュタイン城に行ってきました。ノイシュヴァンシュタイン城は1869年から1886年にかけてバイエルンの王、ルートヴィヒ2世によって建てられた中世風騎士城の様式を持ったお城であり、シンデレラ城のモデルとも言われている美しいお城です。
山の斜面に建てられたこの城は白く清楚な外観とは裏腹に、内装は豪華絢爛で、細部に至るまで細かな装飾が施されています。また、大変博識で知識的であったルートヴィヒ2世の多彩な知的好奇心が、城のデザインに反映されており、これまで見てきた歴史的建造物の中で一番素敵だと感じました。
このような素晴らしい城をデザインしたルートヴィヒ2世に興味を持ち、
ガイドさんにお話を聞いたのですが、王という絶対的な権力を持つ立場とは裏腹にその生涯は孤独に満ちたものであり、その孤独から逃れるため、自分の存在を示すためにもこの城を建てたのではないかと考えました。
城の内部は残念ながら撮影禁止だったのですが、ぜひ一度は足を運んで王の暮らした城内を見ていただけたらと思います。
【第13回 日本臨床検査学教育学会学術集会レポート】
先端血液検査学で卒業研究をしている学部4年の呉詩星です。
8月17日(金)から19日(日)の3日間、札幌で行われました第13回日本臨床検査学教育学会学術大会に参加させていただきました。
この3日間の札幌の気温は20度前後で、また初日は風も強く、夏の軽装で行ってしまったもので寒い寒いと何度も叫びました。
急遽買ったあったかインナーウェアが大変役に立ちました。
演者として学会に参加したのは初めてです。スライド作りの段階から学会で用いるスライドは今まで作ったことのあるカジュアルなものとは全く形式が異なることを知ったり、練習時には難しい病名に口が回らなかったりと、時々大変な時はありました。
私はプレゼンテーションで過度に緊張する方ではないのですが、今回はポインターを持つ右手が発表中ずっと震えていました。しかしミスなく無事に発表を終えることができ、ほっとしています。賞をとることができなかったことが唯一悔しい点ですが、他の学生の発表から学び、次回学会で発表させていただける機会がありましたら活かして参りたいです。
また、他校の学生による発表の中には内容が高度で理解が追いつかないものもあり、アカデミックで専門的な内容のプレゼンテーションをその場で なるべく多く理解することがこれからの私の課題であるとも感じました。
さらに、本学会では臨床検査技師を養成する学校として、大学、短期大学、専門学校という多様なバックグラウンドをもつ学生や先生が多数参加しており、大学のことしか知らない自分にとって視野を広げる大変よい機会となりました。
特に昭和医療技術専門学校の山藤賢先生によるご講演の、臨床検査技師は医療人として「感じる心」、「察する力」が求められているという内容が強く印象に残っています。
現在、臨床検査学に関する専門的な知識や技術、また私が行っているEpstein-Barrウイルス陽性T,NK細胞腫瘍に関する研究手法や知識を学ぶことが、私の大学生活の大部分を占めます。そのような生活が長く続き、医療人としての心を鍛える意識が徐々に薄れていっている中、豊富な知識や優れた技術のみならず、患者さんの気持ちを感じることのできるような「人としての心」があってこそ医療は行えるのだと、山藤先生のご講演で改めて認識させられました。
そのためにどのようなことを先生の学校では指導しているのかと質問をしたところ、「感想文を書きなさい。考えたことではなく感じたことをそのまま書きなさい。感じたことに正解不正解はない。」というお答えをいただきました。
このような大きな会で質問をしたことも初めてのことでありますが、講演者に対して質問をするというここ半年程の私の目標は今回達成され、講演に対して受け身であった自身から脱することができたのは今回の収穫でもあります。
まだまだ駆け出し者の私ですが、より高みを目指し日々精進して参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。
2018年度先端血液検査学で卒業研究をしている立石萌です。
同じく一緒に卒業研究をしている呉さんとともに、8月17日(金)から北海道大学で開催された第13回日本臨床検査学教育学会学術大会に参加いたしました。北海道に到着した時の気温は19℃で、この季節らしからぬ気温に耐え切れず、呉さんはヒートテックを求めてユニクロまで買いに走っていました。
日本臨床検査学教育学会学術大会は3日間あり、私たちが発表したのは
2日目でした。私は人前でしゃべると緊張して震えてしまうことも多く、今回も例にもれず、発表前は緊張のし過ぎで腕の血管がバクバク動いているのがよく見えました。
しかし、いざ発表する時になると、繰り返しの
練習や当研究室准教授の新井先生の度重なるご指導のおかげか、
何とか滞りなく終えることができました。
頂いた質問は自分が予想していないことばかりで自分の知識の狭さ、
未熟さを痛感しましたが、逆に今後の研究へのヒントになるものも多く、大変参考になりました。
当研究室で研究しているEpstein-Barr(EB)ウイルスについてはまだまだ知らない方も多く、また、EBウイルス自体についても解明されていないことが多いため、なかなか説明することも難しく、これからの研究やEBウイルスの周知に、より一層力を入れていきたいと思いました。
今回の学会では、他大学の学生の発表も見ることができました。なかには、理解が難しい高度な研究をしている学生もいたため、聞いていて追いつけない事柄も多かったです。
じっくり聞けばわかることかもしれませんが、7分という短い間で自分の研究の背景や結果を伝えることがいかに難しいことか、自分の発表だけではなく、他の学生を通してもわかりました。
また、スライドやプレゼンテーション、質問への受け答え方など、自分の発表に足りなかった部分を省みることができ、今後の課題として改善していきたいと思います。
今回のように、公の場での発表という体験は今までになく、ひどく緊張しましたが、今行っている自分の研究の成果を発表する、また、他大学の同学年の学生が何を研究しているかを知る良い機会であったと思います。
このような貴重な機会を下さった学術大会関係者の皆様、学会参加にあたって出資してくださった東京医科歯科大学の先生方、発表に際してお忙しい中ご指導くださった先端血液検査学准教授の
新井先生に深く感謝します。この経験をもとに、今後の研究活動に精進してまいりたいと思います。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.4
ワールドカップもいよいよ終盤にさしかかってきましたね。
日本もドイツも残念でしたがとても良い試合で、研究室のメンバーと一緒に観戦して盛り上がっていました。
今回はここ数か月間悩まされてきた研究に関する問題がようやく解決へと向かい始めたので、
そのことについてお話させていただこうと思います。
現在、私は「腫瘍および血管内皮細胞から放出されるRNase inhibitor (RI)の制御およびRIの細胞外活性」についての研究を行って
おります。これは以前発表した「血管恒常性に関与するRNase、RIの血球および血管内皮細胞における発現と局在」の論文内容を
発展させたものであり、RIに焦点をおいたものです。
RIは様々な腫瘍および血管系細胞によって産生、分泌されているRNasesと結合することでRNAの分解や酸化ストレスから細胞を
保護しており、今は酸化ストレス下におかれた細胞のRIの発現をみています。
細胞を酸化ストレスにさらすために低酸素培養機を使用しているのですが、この培養機に振り回されてきました。
使用し始めた当初から培養機のディスプレイが点滅して入力した文字が見にくかったり、電源が入らない時があったりなどと
不安要素がありました。そのため使用する際は低酸素状態が作られていることを確認するためインディケーターを使用したり、
低酸素状態によって発現が影響を受ける血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) のmRNA発現も同時に調べました。
インディケーターは酸素濃度が一定以下になると色が変わるシンプルなものではありますが、変化が見えましたし、
VEGFのmRNA発現にも影響を見ることができたので、培養機は求める低酸素状態を作れていると判断して実験を進めていきました。
しかし、ウエスタンブロッティングでタンパク質発現を調べた際に、VEGFの発現に影響が見られなかったことから
培養機への疑念「求める低酸素状態を作れていないのではないか?」が浮かび上がってきました。
しかしmRNA発現には影響が見られていたため、まずはウエスタンブロッティングの手技や使用している試薬の状態に問題がある
可能性を考慮して試行錯誤したのですが、状況は一向に改善せず、指導教官との度重なる話し合いの結果、
「培養機はある程度酸素濃度を下げることには成功してはいるものの、求める環境を作ることはできていない」との結論に至り、
他の培養機を使用して一からサンプルを作成し直すことになりました。
この結論に達するまで長い時間がかかりましたが、新しい培養機で作成したサンプルではVEGFのmRNA発現の影響が
以前よりも顕著にでたので、これから行うタンパク質発現の結果にも期待が持てます。
結果的に同じ実験を繰り返すことになり、時間も試薬も余分に使うことになってしまいましたが、これまで培ってきた手技などは役立つためスムーズに実験を進めることができるとポジティブに考えてやっていこうと思います。
研究活動は思うように進まないことも多々ありますが、そういった困難も含めて楽しんで研究を行っています。
ラボの長であるProf. Klaus T. Preissner (写真中央(私)の右隣のサングラスをかけている男性)、直接指導していただいているDr. Silvia Fischer(Prof. Preissnerの右後ろの金髪の女性)はじめラボのメンバーにはいつも沢山のアドバイスをいただいて研究を進めることができています。
温かい環境で支えていただけることに感謝の気持ちを持ってこれからも頑張っていこうと思います。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.3
今回は昨年2月と3月に友人と観光で訪れた世界遺産ケルン大聖堂のある街、ケルンについて紹介させていただきます。
ケルンはドイツ西部に位置する大都市であり、フランクフルトからICEもしくはICという特急で1時間半ほどで行くことができます。
最初にケルンを訪れたのは、毎年2月に行われるカーニバルを見に行くためでした。ケルンのカーニバルはデュッセルドルフ、マインツと共にドイツ三大カーニバルに数えられています。
町は様々な仮装をした人々で賑わっており、日本でもおなじみのピカチュウやマリオなどの姿も見られました。
この時期、カーニバルの混雑のためか大聖堂の拝観および塔への入場は中止されており、聖堂内の見学をすることができませんでした。
そこで翌月、大聖堂内を見学するため再びケルンの地へと足を運びました。
写真中央に見えるのがライン川です。この川を中心として市街地が広がっています。
左手奥に見える2つの塔のある建物がケルン大聖堂で、観光の拠点として
多くの観光客で賑わっています。
周辺には土産物屋をはじめ、ルイヴィトンなどのブランドショップ、また元祖オーデコロンとして有名な4711(ケルンの水)などお洒落な店が並んでいます。
ケルン大聖堂はケルン中央駅のすぐ目の前にあります。そこからライン川を渡ったところには街を見渡せる展望台があり、写真のような風景を楽しむことができます。
ゴシック様式のケルン大聖堂は塔の高さが157メートル以上もある巨大な建築物で、間近から大聖堂を見上げるとその壮大さに圧倒されます。
また、その大きさゆえに近くからでは全体を写真におさめることは困難でした。大聖堂内部の拝観は基本無料で、美しいステンドガラスに照らされた荘厳な雰囲気を味わうことができます。
塔への入場は有料で、狭く長い階段をひたすら上る必要があります。
これが非常に大変で途中に休憩できる場所もほぼないため、
みんなくたくたになりながら上っていました。
運動靴、軽装で行くことをお勧めします。また、飲み物は必須です。
頑張って上りきった先には美しいライン川とケルンの街並みを一望することができるので、ぜひ一度は挑戦してみてください。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.2
3月のドイツはまだ厳しい寒さが続いていますが、少しずつ日が延びてきました。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
私は2月20-23日にオーストリアのウィーンで開催された62nd Annual Meeting of the Society of Thrombosis and Haemostasis Research
(以下GTH)という国際学会に参加しました。
ウィーンは私が住んでいるドイツ・ギーセンから車でアウトバーン
(日本の高速道路のようなもので速度無制限区間があることで知られています)を南へ9時間ほど行ったところにあります。
上の写真はGTHの会場であるMESSE WIENです。ここでは世界各地から集まった血液分野の研究者達が4日間にわたり口演、
ポスター発表、討論を行い日々の研究成果を発表しました。
私は腫瘍および血管内皮細胞から放出されるRNase inhibitor (RI)の制御およびRIの細胞外活性についての研究結果を発表しました。
RIは様々な腫瘍および血管系細胞によって産生、分泌されているRNasesと結合することでRNAの分解や酸化ストレスから
細胞を保護しています。これまでの研究から細胞外RIは腫瘍および血管細胞からのストレス条件下で顕著に放出され、
RNasesとの相互作用によって血管恒常性に影響を及ぼし得ると考えています。
今回の学会では多くの研究者の方々とお話をすることができ、大変勉強になる貴重な経験をさせていただきました。
音楽の都として有名なウィーンには街の至る所に音楽家達の足跡、また彼らを保護し支えた王家の歴史が残っています。
左の写真はウィーンで最も人気のある観光スポット、シェーンブルン宮殿です。この宮殿はわずか6歳のモーツァルトが皇帝の前で演奏し称賛されたことでも有名であり、オーストリア・ハンガリー帝国の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の皇后、エリーザベト皇后も暮らしていました。
彼女はシシイの愛称でオーストリア国民に愛されており、お土産には彼女を扱ったものが多数取り揃えられ、その人気のほどがうかがえます。
学会の合間の限られた時間でしたが、ウィーンの街を観光した中で私が最も印象に残っているのが左のオーストリア国立図書館です。
観光地として上記のシェーンブルン宮殿ほど有名な場所ではありませんが、まるで映画の世界に入り込んだかのような幻想的な空間に思わず息を呑んでしまいます。
壁を覆う無数の本が作り出す重厚な世界は本好きの私にはたまらない場所でした。
ウィーンは歴史溢れるとても素敵な街ですが、この時期は雪に覆われた氷点下の世界。十分な防寒対策でお出かけください。
【大橋彩香のドイツ留学レポート】vol.1
先端血液検査学分野 博士課程所属の大橋彩香です。
私は2016年12月から2年間の予定でドイツ、ヘッセン州のギーセンにあるJustus-Liebig Universität (JLU)に留学しています。
JLUは1607年に設立され、医学部、獣医学部をはじめ、数学、法学部など11の学部に約28000人の学生が所属しています。
日本人はあまりいませんが、120以上の国からの留学生や研究者を受け入れています。
左の写真は私が所属している生化学教室がある建物です。
この建物のすぐ裏に大学病院があり、臨床とも直結した最先端の研究が行われています。豊富な研究設備と優秀な研究者の方々のアドバイスを受けながら、充実した研究生活を送っております。
ギーセンは大学都市として発展した町で、町のあちらこちらに大学の関連施設があります。そのため学生を始め大学関係者が人口8万人の内、
約半数を占めています。
また、多くの著名な科学者の縁の地とも知られ、JLUで教鞭をとっていたX線の発見者のレントゲンの墓地もギーセンにあります。
フランクフルトから電車で1時間のギーセン駅前には数学博物館があり、子供から大人まで数学を楽しめるように工夫された実体験型の博物館です。
身近なものがいかに数学的にできているのかなど、気軽に楽しく数学に接することができます。土曜日、日曜日と休みのお店が多いドイツですが、この博物館は休日も営業しているので観光に最適です。
町の中心部であるBerliner Platzでは毎年11月から12月にかけてクリスマスマーケットが開催されます。特設のステージやスケートリンク、様々な屋台など多くの人で賑わいます。寒い夜空の元で飲むグリューワインは心身ともに温めてくれるドイツの冬を代表する飲み物です。
魅力溢れるドイツでの生活を今後も報告させていただきます。
よろしくお願いいたします。